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12/29/2004 「皇帝エトセトラ」

ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」を譜読みしています。1月には遂にあのアルゲリッチが日本で初めて披露(w/新日本フィル)することで話題になっていた曲。これらのイベントを「グルダを楽しく想い出す会」と名付け、リダ(NYクイーンズ在住チャイニーズとアルゲリッチとの間にできた長女)を出演させるだなんて、さすがにマーケティングがうまいなー・・。しかしキャンセル魔と言われる彼女。この「皇帝」も結局、曲目変更という形になってしまいました。モーツアルトのDminorも良い曲には違いないけど。

「皇帝」をさらい始めて気付いた、ソロとは別の協奏曲に必要なテクニックの話。普段ソロばかり弾いていると両手平行の動きに弱くなってくるようです。ソロでは左手の特にベースのラインを軸にして音を鳴らすことで両腕のバランスをとって演奏している気がする。なるほど、だから「左手のために」書かれた作品の数々はあんなに難しいのかもしれない。ついに2004年は協奏曲を1曲も勉強せずに終わってしまったので、1年のブランクからか自分でも腕と指の鈍さを感じます。そして向かっている曲が「皇帝」ときたもんだ。大曲を前にすっかりたじたじの自分。譜を読む前にまずスケールとアルペジオを念入りにさらわないと何も始まらない、そしてそれが余裕で数ヶ月間かかりそうな勢いです。ラヴェルのト長調をNJのアマオケと共演した時はティンパニが落ちる、バス−ンめちゃくちゃ、というお笑い事件があったけど、今度の「皇帝」もフィナーレのラストにティンパニと2人きりの長いパートが出てくるんですね。どきどきどきどき。アルゲリッチが弾けなくてモーツアルトに逃げたっていうのに、私に弾けるのでしょうか?

ちなみに、「皇帝」といえば私の愛聴盤はセル&ギレリスの組み合わせですが、フルトヴェングラー&フィッシャーの録音を購入するべきかどうか悩んでいます。どなたか感想を聞かせてください。

話は全然とびますが、2年くらい前、自分がキューピッドになって誕生したカップルがまた結婚しました。いつものことながら、誰かの恋愛に自分が関われたことが本当に嬉しい。アンディー&ヨンジュン、おめでとう。





12/26/2004 Happy Holidays!

クリスマスにグリーティングを送ってくださった皆様、ありがとうございました。日本では年賀状というものがあることをすっかり忘れていました。続いているコンパでは最近の日本語が通じないので通訳が必要だったり(苦笑)、何かとアメリカかぶれしていてすみませんね。25日のパーティーでは女4人の謎のチームも誕生させてしまった。さて、どうなることやら。

こちらは年末パーティーラッシュがひとまず終了。バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」「G線上のアリア」、ベートーヴェンの「第9」、パッヘルベルの「カノン」、グノーとカッチー二の「アヴェ・マリア」、アメイジング・グレイス、坂本龍一のMerry Christmas Mr. Lawrenceをこの1ヶ月で一体何回演奏したのかしら?他にもドヴォルザーク生誕100周年にかけて「新世界」もスコアから適当に音を拾って独自のバージョンでたびたび弾いたし、マーラー1番もチャイコフスキー「悲愴」もひとり旋律に酔いながら演奏しました。気楽に指揮者気分が味わえるところがソロピアノの良い点。どの曲も演奏する度に調子に乗ってアレンジがどんどん変わり、音数が増えていったけど。この様子だと来年も更に場数を踏み、編曲もエスカレートしていくことでしょう。こうなったらピアノという楽器の限界に挑戦してみようではないですか。この時期、アメリカでは教会でのヘンデル「メサイア」がお決まりのレパートリーですが、日本ではとうとうリクエストがありませんでした。不思議。

以前掲示板でも話題になったカルロス・クライバーのDVD BOX "THE LEGEND" 5枚組を遅ればせながら購入。マゼ−ルのウィーンフィル・ニューイヤーコンサートもいいけど、これできっと「年越しクライバー」がほぼ決定。暇さえあれば見ています。指揮台の上でキュートな笑顔がこぼれる。乗ってくると、踊りだす。持ち前の長い腕から生まれてくるのであろう、ずば抜けた表現力は「凄い」の一言。クライバー支持者のみなさん、新年はこれで鑑賞会開きましょう。

宴会続きで名刺を手裏剣のように配っていた甲斐あって、この日記の読者が増えている模様。おおきに。今週はちょっと更新を頑張りますよ。



12/20/2004 Ad Libitum

何事も無く演奏を終え、「ブラボー」をもらう。予想しない出来事に遭遇しなければ問題ない。だけど曲の途中、1楽章ごとに拍手が入ってしまったりして集中力が途切れそうになっても笑顔で応えなければならないし、演奏中携帯が鳴ることもある。これらの「事件」はいくら文化意識の高い国であっても田舎へ行けば必ず起こるので、ある程度開演前に覚悟を決めてステージに上がります。今までで最悪の事件は、アメリカのとある田舎で歌手の伴奏で演奏会に出演したとき、プロダクションの確認ミスで会場にピアノでなくクラビノーバが置いてあったこと。呆れてものも言えませんでしたが、ムキになっても仕方ないので、途中から適当に音色を変え、ストリングスを入れてとりあえず場を盛り上げました。こういったステージでは演奏者を身近に感じてもらうために必ずトークが求められるし、エンターティメント性も重視されます。ここらへんにはアドリブの能力も問われてくるので特にクラシック畑で育ってしまった自分には難しいところ。頑張ってはいるが、まだまだ青臭いのが悩み。

昼に帰宅、思い立ってメリーランドに電話を入れた。敬愛するピアニスト・エレーヌから「世界中どこを探しても完璧な場所なんて無いんだよ」というお言葉をいただく。realという言葉に惑わされた「事件」からまる1年。音楽をしていくための最高の環境ってなんだろうと考える月曜の昼下がり(続編は会員ページにて)。



12/16/2004 「苦手な年末年始」

師走。忘年会やら何やらと、普段あまり会えない友人や仕事仲間と片っ端から会ったり、急な予定や小さな仕事も次々と入ってくるのでかなり不規則な生活を送っています。そんな生活が祟ったのかここ1週間のうちに2回も倒れて意識が飛びました。まあ今年は大病にかからなかっただけまし、ということにしておきます。

今度、四年振りに日本での年末年始を迎えます。日本のダラダラした正月が元々大嫌いなので今まで里帰りをするにしてもわざわざ正月をずらして帰っていたくらい。NYのタイムズスクエアのカウントダウンパーティーで新年を迎えたことを一瞬にして味わい、2日からは普通の生活に戻るNYのあっけない新年がお気に入りでした。その代わり、当然ですがクリスマスというイベントに重点が置かれていて、毎年家族のあり方について考えさせられていました。人生で一番温かい、家族愛の溢れた夢のようなクリスマスも体験しました。嗚呼。この時期だけは日本を離れたいと毎日のように思ってしまいます。


5日の演奏会より



12/12/2004 「更新再開」

お久し振りになってしまいました。今日は栃木県益子のStarnetまでつのだたかし氏のリュートを聴きに行ってきました。バッハのリュート組曲が聴きたかったなあ。最近は歳なのか東京に楽しみを見出せないので田舎の散策が趣味となってます。大自然の中に素敵なギャラリー兼カフェを持つことは夢ですね。そこに自分の楽器を置いて適当な時に演奏会を開く。いいなあ。

さて、遅ればせながら、日曜の演奏会が不完全燃焼で終わってしまったこと、お詫び申し上げます。こんなんでは他人に聴かせられないからキャンセルする、という提案も無視され、あんな形で実行されてしまい非常に嫌な気持ちでした。そしてたぶん、人々を嫌な気持ちにさせてしまいました。貴重な時間を割いて来ていただいた皆様、本当に申し訳ございませんでした。ついていない時はついていないことが重なるもので、ブルガリア大統領の来日と重なり、大使館も大変な忙しさだったようで国際交流のほうの目的もほとんど果たすことができませんでした。政治的な問題もあったようで大変だったようです。何はともあれ、いつもと変らず演奏会を裏でテキパキと動いて支えてくださった大勢の皆様、本当にありがとうございました。アドリブだらけでいつも以上にご迷惑おかけしましたことをお許しください。

しばらく仕込み時期に入りますので演奏会の予定はありません。しばらく伴奏とBGMのみでの活動になりますが、また何か入り次第随時Infoにupしてゆきます。2005年も懲りずによろしくお願い致します。


益子ZONE 



12/4/2004 「近況報告」

多忙によりメールの返信ができませんのでこの場を借りてまとめて近況報告。2004年最後の演奏会を5日に控えています。2台もピアノを持っていないので、ピアノとクラビノーバでリハーサルをしたり、スタジオを借りたりして練習しています。2台ピアノの練習場所の確保は世界中どこへ行ってもひと苦労。色々な意味で体当たり演奏会になりそうです。何もかもがうまくいかず頭がおかしくなっていますが、あともう一息。リハーサルが最悪で全然思うようにいかないので本番こそはうまくいきます様にと願う日々。ここまできたら神頼み。


フォトグラファー・依田真氏撮影による国籍不明な一枚

                                              →2004年11月